会長挨拶 Greetings

 第35回日本形成外科学会基礎学術集会の会長を務めます、東京医科大学形成外科学分野の松村 一でございます。
今回の学会テーマは、「形成外科の臨床に還る基礎、基礎に学ぶ臨床 ― Bridging Innovation in Plastic Surgery, Basic Science to Clinical Practice ―」
といたしました。
臨床の現場で抱く疑問や着想を基礎研究の“seeds”として掘り下げること、また各領域の基礎研究から生まれた新しい知見を臨床へ実装すること。この双方向の流れこそが、形成外科医に求められる基礎研究の姿であると考え、このテーマを掲げました。さらに、本集会では従来あまり扱われてこなかった大規模データベースを用いた研究についても取り上げたいと思っております。
特別講演には、琉球大学国際地域創造学部の松本晶子教授をお招きいたします。松本教授は霊長類研究の第一人者であり、「ヒトの皮膚は治癒が3倍遅い ― ヒト系統で獲得された不利な特性」といった興味深いご研究をなさっています。創傷治癒を基盤とする私たち形成外科領域にとって、大変刺激的で示唆に富むご講演になるものと確信しております。 学術集会の開催地は沖縄・那覇といたしました。東京開催も検討しましたが、近年の会場費や宿泊費の高騰を踏まえ、基礎学術集会として現実的かつ魅力的な選択と考えました。会場の「那覇文化芸術劇場なはーと」は国際通りに近く、那覇空港からモノレールでアクセスも容易です。学会参加とあわせて、沖縄各地の魅力をぜひ満喫していただければ幸いです。
最後になりましたが、多くの皆さまのご参加とご協力を心よりお願い申し上げます。
2025年10月
松村 一
第35回日本形成外科学会基礎学術集会会長
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